KP
さて、前回は地下神殿の最深部で
ミハイールが倒れているのを見つけたところからだったね。
さぁ、続きを始めよう！
エリシャ/アンナ
おー！
KP
像を調べようと像に近づいたエリシャは、足元にねっとりとした生温かい液体の感触がした。
足元をランタンで照らしてみると、それは血だまりだった。
KP
★血だまりの源を探そうと、ランタンでゆっくり照らしていくと…、
そこには変わり果てた姿のミハイールが倒れていた。
KP
敵とはいえ、共に旅をしてきたミハイールの非業の死を目撃してしまった君たちはSANチェックです。
成功で0、失敗で1D4のSAN値の減少です。
エリシャ 63→18成功
アンナ 45→72失敗
クリストフ 28→33失敗
アンナ 45→44
クリストフ 28→27
エリシャ
ど、どういうこと？
なんでミハイールが死んでるの！？
アンナ
わ、わからない。
けど、この場で何かに襲われたとしか考えられないわ。
KP、ミハイールの死因はわかりますか？
KP
ミハイールの背中に巨大な爪で切り裂かれたような傷跡があります。
ただ、その傷の大きさからして、君たちが知っている動物では
到底そのような大きさの傷はつけられないだろうとも思いました。
アンナ
これは何の傷跡かしら？
KP
あと、君たちはミハイールの手に、
何かの紙が握られていることに気が付きました。
エリシャ
紙？
何かしら？手に取って見てみます。
KP
無名祭祀書を以前読んだことのあるエリシャにはわかりますが、
その紙はどうやら無名祭祀書のページの一部のようです。
そこには短剣を使った儀式の仕方から、呪いの解き方まで書かれていました。
エリシャ
やっぱりミハイールがページを破って持ち出してたのね。
でも、これでやっと短剣の呪いを解く材料がそろったわね。
KP
★とその時、祭壇の奥から音もなく一人の男が現れました。
まるで誰もいなかった空間に、突如として出現したかのように君たちは思いました。
アンナ
！？
いつの間に！？
KP
そして、その男はオックスフォード訛りの英語で、流暢に君たちに話しかけてきました。
男
これはこれは。
わざわざ遥々ここまで短剣を持ってきて頂いてありがとうございます。
KP
男の物言いは丁寧ですが、声は低く抑揚を欠いており、
得体の知れない不気味さを感じました。
アンナ
「あなたは誰？
彼はどうして死んでるの？」
KP
男はアンナの質問には答えず、次のように言いました。
男
「さて、短剣を渡して頂けますかな？
そうすれば、貴方達を無事お返しすることを保証致しましょう。」
エリシャ
この人がミハイールを殺したの？
だとすると短剣を渡しても無事に返してくれる保証はないんじゃ…。
アンナ
もちろん短剣を渡すつもりはないわ。
状況から見てミハイールを殺したのはこいつで間違いなさそうだし。
「もし嫌だと言ったら？」
KP
男は口元を邪悪にニヤリと歪めただけで、何も答えませんでした。
アンナ
これは完全に黒ね。
エリシャ、ダリア、私が返事したら一斉に発砲して！
エリシャ
え！？
わ、わかったわ！
男
さぁ、返事を聞かせて頂けますか？
アンナ
返事は…これよ！
エリシャ
男に向けて発砲します！
えーと、無照準だから命中率は…。
KP
あ、命中判定はいいです。
エリシャ
へ？
KP
★君たちが男に向けて発砲すると、突然男の体が大きく膨れ上がった。
その手は恐ろしい、継ぎ合わされたかぎ爪のような構造へと変容した。
･･･彼の最後の姿は身長が3メートル半を越える、みにくく歪んだ人間の胎児のように歯のない頭蓋骨で、
けがらわしいボロボロのローブを羽織った骸骨の如き恐怖だった。
このようなおぞましい化け物を見てしまった君たちはSANチェックです。成功で1D3、失敗で1D20のSAN値の消失です。
エリシャ・アンナ
きゃーーー！
エリシャ 63→61成功
アンナ 44→31成功
クリストフ 27→84失敗
エリシャ 63 → 62
アンナ 44 → 43
クリストフ 27 → 19 1時間に5分の１以上のSAN消失で不定の狂気
７：心因性視覚障害・難聴・二カ所以上の四肢の障害
KP
化け物を見たクリストフは理性の糸が切れ、呆然と立ち尽くしてしまいました。
ダリアとその部下は…。
コロコロ。
部下2が発狂、ダリアと部下1はなんとか正気を保っています。
アンナ
な、なんとか正気は保ってるけど…。
まずいわね、神話生物がいきなり出てくるなんて思ってなかったわ。
これ、まともに戦ったら勝てないかも。
エリシャ
ど、どうする？
逃げる？？
アンナ
待って、こういう場合は
きっと何か弱点があるはず…。
KP
(うーん、ここはちょっとヒントをあげるか)
では、ここで二人はアイデアを振って下さい。
成功
KP
アイデアに成功した二人は、
短剣に書かれていた文字の解読結果を思い出しました。
アンナ
★そういえば、この短剣はどこかと繋がる門とか言ってたような…。
エリシャ
短剣が門…？
短剣には入り口は無いのに、どうやったら中に入れるの…？
そもそも短剣にできるのは斬ることだけ…。
エリシャ
…あ！
もしかすると、この短剣で斬ると門が開くんじゃない？
アンナ
それだ！
きっと短剣で斬りつければ、化け物を退散させられるに違いないわ。
…でも、エリシャは確か短剣技能持ってないよね？
エリシャ
うん、短剣技能は初期値だから25%しかない…。
アンナ
25%はちょっと厳しいわね…。
エリシャ
そうだ！
KP、化け物に接触するくらい近づけば、自動命中にならない？
KP
いいでしょう。
ただし、自動命中するほど化け物に近づくには、
化け物の攻撃を2回受けないとなりません。
エリシャ
普通に切りつけた場合は、攻撃を何回受けるの？
KP
その場合も、短剣が届く位置まで近づく必要があるので、最低1回は攻撃を受けます。
エリシャ
25%じゃ攻撃が当たらない可能性が高いし、
受ける攻撃回数の差が１回なら、自動命中まで近づいたほうが確実ね。
アンナ
じゃあ、作戦は決まりね！
エリシャは短剣が自動命中するまで化け物に近づいて、短剣で化け物に斬りつける。
で、エリシャに攻撃が行かないように、残りのメンバーも一緒に化け物に突撃して囮になる。
KP
OK。その作戦で行くのね。
準備が出来たら言ってください。
エリシャ
じゃあ行くよ！
突撃！
アンナ
ＧＯ！
KP
自分に向かって突撃してくる君たちを視界に捉えた化け物は、攻撃体制をとりました。
では、化け物の攻撃です。攻撃対象は…。
コロコロ
呆然と立ち尽くしているクリストフです。
KP
★化け物はその歯のない口を大きく開けると、
立ちつくすクリストフに向けて、
衝撃波を放ちました。
命中
回避
不能
ダメージ20
KP
クリストフは衝撃波を回避出来ず、
衝撃波をまともに受け即死しました。
アンナ
クリストフ！
KP
…。
…と、その時、クリストフのいた空間に何か巨大なものが現れました。
ロマサガにボス曲
★その姿は夜のように暗く、巨大で、その胴体には星が満ちている。
その頭には宇宙の無限の暗黒に匹敵するどころか、それよりも暗い二本の角が生えており、
それを誇示しているかのようだ。
その頭は炎に似て、左目は血走っており、右目は猫のような緑色で、瞳孔が二つ存在する。
※黒い雄牛は短剣を取り戻すため、人間に変身してオークションに参加していたが、
エリシャが短剣に呪われたため、魂が呪いに取り込まれてから短剣を回収することにした。
しかし、自力で期限内に神殿までたどり着いた二人に黒い雄牛は興味を持ち始め、、
殺さずに生かしておくほうが、より人々を狂気に陥らせるために利用できると考えている。
よってうまく説得すれば味方の立場となってくれる。
このような冒涜的な化け物を見てしまった君たちはSANチェックです。成功で1D3、失敗で1D20のSAN値の消失です。
エリシャ・アンナ
えーーー！
エリシャ
KP！
私は化け物めがけて前だけ見て走っているので、後ろで起きていることに気付いていないと思います！
KP
ぐぬぬ、認めましょう。
ただし、クリストフの近くにいたアンナはその瞬間を見てしまっているので、SANチェックをお願いします。
アンナ 43→27成功
アンナ 43→41
アンナ
な、なんとか正気を
ク、クリストフが怪物に…!?
KP
クリストフ（化け物）はゆっくり起き上がると、
その赤と緑の目で自分に衝撃波を放った化け物を視界に捉えました。
すると、体がら触手のようなものを飛ばして
力づくで化け物を押さえつけにかかりました。
アンナ
…おおお！？
KP
化け物も抵抗していますが、
どうやらクリストフ（化け物）の力が上回っているらしく、
化け物は身動きが取れないようです。
アンナ
チャンス！
エリシャ
化け物が身動き取れない隙に、
化け物に一気に近づいて短剣を突き立てます！
KP
化け物は近づいてくるエリシャを鉤爪で払おうとしたが、
クリストフ（化け物）の触手がそれを阻む。
★その隙にエリシャが化け物に体ごと短剣を突き立てると、
化け物は苦しそうに身もだえながら、やがて黒い液体状になり、
短剣に吸い込まれて消えました。
エリシャ
や、やった！
KP
それと同時にクリストフ（化け物）の姿も、掻き消えるようにいなくなりました。
アンナ
ありがとうクリストフ。
あなたの正体が何者かはわからないけど、
最後まで仲間でいてくれたのね…。
エリシャ
★(後ろを振り返って)
あれ、クリストフは？
姿が見えないけど…？
アンナ
話すと長くなるから、ここを脱出してから話すわ。
さっさと短剣の呪いを解いてしまいましょう。
エリシャ
う、うん、わかったわ！
KP、さっきの無名祭祀書のページに書かれた、短剣の呪いを解く方法を読みます。
KP
では、エリシャは短剣の呪いを解くには、
祭壇の上に古き印を刻み付け、
短剣を古き印の真ん中に突き立てれば良いことがわかりました。
エリシャ
じゃあ、書かれている通りに祭壇の上に古き印を刻んで、短剣を突き立てます！
KP
★暗転
エリシャが祭壇の上に刻まれた古き印の真ん中に短剣を突き立てると、突然、目の前が真っ青になりました。
エリシャ
え？なにこれ！？
何が起きたの？
★次の瞬間、エリシャは真っ暗な空間に、
一糸纏わない姿で浮かんでいました。
何もない空間に身体が漂っているような不思議な感覚。
ここでは上下左右の概念がなく、
精神と身体も混然一体として区別がつきません。
エリシャ
ひょえ～。
KP
エリシャは暗闇の中をただひたすらに流されていきます。
すると当然、エリシャの耳に奇妙な笛の音が響きました。
エリシャ
笛？今度は何なの？
KP
と、同時にエリシャの存在そのものを引き裂くような
強い嵐が吹き荒れました。
何物かの強い意思が、自分の体を引き裂こうとしているかのように
エリシャは思いました。
KP
では、ここでその意思に対抗できるかどうか、
POW15とのPOW対抗ロールをお願いします。
失敗しても呪いは解けますが、永久にPOWを1失います。
エリシャ
ひぇ～！
お願い、えい！
エリシャ
POW対抗ロール 60 03 成功
エリシャ
えへへ、やった！
KP
エリシャは意識を失わないように強く精神を集中することで、
その意思の嵐に抗いました。
すると次第に嵐は収まり、笛の音も聞こえなくなりました。
汝の敵は炎に投げいられたり
悪しきものは滅びぬ
『エジプトの死者の書』
Ch.15, 11, 9-10
★そして程なく、目の前が元の景色に戻りました。
短剣は石と一体化し、短剣の霊験も失われましたが、
エリシャの呪いは無事解かれました。
エリシャ
や、やったわ。
本当に呪いは解けたの？
KP
はい、エリシャの呪いは解けました。
アンナ
やった！
おめでとう、エリシャ！
よかった～！
KP
★その後、君たちは地下神殿を脱出し、地上に戻りました。
地上に戻ると夜は明けかかっており、朝日が砂漠を赤く染めています。
ダリア
「ふぅ～、何とか無事に帰ってこれたようだね。」
アンナ
「一時はどうなることかと思ったけど、何とかなったわね。」
エリシャ
「みんなありがとう！
みんなのおかげで短剣の呪いを解くことができたわ。」
アンナ
「私はもともと追ってた事件の捜査の延長だから気にしないで。
まさかミハイールが黒幕とはね。」
「そう言えばダリアはお宝目当てだったけど、手に入らなくて残念だったわね。」
ダリア
「何言ってんだい。
お宝ならこの通り手にいれたよ。」
アンナ
「あっ、いつの間に！」
ダリア
「脱出する途中で神殿の宝物庫から拝借したのさ。今回の報酬としてはまぁ上々さね。」
アンナ
「さすが抜け目ないと言うか、転んでもタダでは起きないと言うか。」
エリシャ
「あはは。じゃあアメリカに帰りましょうか。」
KP
こうして二人は短剣の呪いを解き、
神殿をあとにしたのでした。
エンディングロール
KP
と、いうわけで、短剣の呪いを解いて、無事に生還、
おめでとうございます。
アンナ
いやー、やり遂げたわね。
エリシャ
うん、面白かったね！
アンナ
私も楽しかったわ。
KP
楽しんで貰えたようでなによりです。
さてさて、これで今回の冒険は終わろうと思いますが、
ちょくちょく謎が残ってしまった部分があります。
というわけで次回はおまけとして、そのあたりの補足・解説をしてみたいと思います。
では今回はこのあたりで。
ご視聴ありがとうございました。
