KP
さて、前回はエジプトのアレクサンドリアに到着し、
ブトルスの同胞と名乗るミハイールと出会ったところだったね。
では、続きを始めよう。
おー!
KP
ブトルスが船上で殺害されたことを知ったミハイールは、
君たちに一刻も早くアシュムネインに向かうように言います。
エリシャ
アシュムネイン?それはどこにあるの?
KP、私たちはアシュムネインという場所について知っていますか?
KP
そうですね、では知識でダイスロールどうぞ。
知識
エリシャ 90% → 59 成功
アンナ 75% → 49 成功
KP
二人は「アシュムネイン」は中エジプト地方北部にある街で、
その昔、ヘルモポリスと呼ばれていたことを知っています。
エリシャ
そのアシュムネインになぜ向かわなければならないの?
ミハイール
「それは・・・、」
「ここではお話しにくいので、場所を変えましょう。
近くに安全なホテルをとっています。
そちらでいかがでしょうか?」
アンナ
そうね。ここは人目につきすぎるわ。
移動しましょう。
KP
ミハイールの案内で、3人はほど近くのホテルのロビーに移動しました。
基本的に海外のホテルの安全度は宿泊料金に比例しますが、
ミハイールの案内したホテルは大きなロビーがあり、高級ホテルのようです。
アンナ
うん、ここなら安心ね。
じゃあ、ミハイールから話の続きを聞きましょうか。
ミハイール
「なぜ我々がアシュムネインに向かわなければならないか、順を追ってお話ししましょう。」
「まず、エリシャさん、あなたは短剣の呪いによって毎日幻視を視ていますね?」
エリシャ
あ、はい。
なんでわかったの?
ミハイール
「あなたの視ている幻視は、古代にカルトが実際に行っていた生贄の儀式そのものなのです。」
「もし、このまま幻視を見続けた場合、最終的にあなたの魂は生贄として邪神に捧げられ、命を落とすでしょう。」
エリシャ
えっ!?
そ、そんな・・・!
ミハイール
「残念ながら真実です。
幻視は日を追うごとに長くなり、やがて1日中目を覚まさなくなるでしょう。
そうなってしまったら手遅れです。」
「そうなる前に、私たちは古代に儀式が行われていた神殿に行き、
エリシャさんにかけられた呪いを解く必要があります。」
「そして、その神殿はアシュムネインにあります。
ですから、われわれは一刻も早くアシュムネインに向かわなければならないのです。」
アンナ
ここに来て一気に情報が出てきたわね。
この話は信じていいのかしら?
エリシャ
KP、ここまでの話が本当か、ミハイールに心理学できますか?
KP
はい、ではシークレットダイスで振りますね。
コロコロ
KP
エリシャはミハイールの話は真に迫っており、嘘はついていないと思いました。
エリシャ
嘘はついていないみたいね。
だとすると時間も限られているし、他に手がかりもない以上、
私としてはアシュムネインに向かいたいな。
アンナ
そうね。
もう少し話を聞き出したいところだけど、
時間もないし、アシュムネインに移動しながら話ましょう。
KP
では、3人はミハイールとアシュムネインに
向かうということでいい?
エリシャ
はい。
KP
では、3人はミハイールの案内で、
鉄道のアレクサンドリア駅に向かいました。
エジプトでは、1858年にカイロ-アレクサンドリア間の鉄道が開通していますが、
目的地のアシュムネインには鉄道は通っていません。
ですので、アレクサンドリアから鉄道でアシュートに向かい、
アシュートからアシュムネインに移動することになります。
ここからアシュートまではだいたい400kmほど離れていますので、
鉄道だと約6時間ほどで着きます。
アンナ
時間的には新幹線で東京-博多くらいかしらね。
急げば今日中にアシュートまで着くかしら?
KP
そうですね。
今、午前10:00ですから、夕方にはアシュートにつくでしょう。
エリシャ
じゃあ、れっつごー!
KP
4人はアシュート行の列車に乗りました。
目的地につくまで時間がありますが、何かしたいことはありますか?
アンナ
ミハイールとさっきの話の続きをしたいのだけど、
聞きたいことをまとめるとこんな感じかしら?
1.なぜ短剣と呪いについて知っているのか?
2.残された時間について
3.呪いを解く方法について
エリシャ
うん。それでいいと思う。
アンナ
じゃあまず、ミハイールになぜ短剣と呪いについて知っているのか聞きます。
ミハイール
「過去に我々の同朋が同じ呪いにかかったことがあるからです。」
「その時、呪いを解く方法を調べたのですが、
一冊のトート神に関する古文書に、
短剣とその解呪方法について記されているのを見つけました。」
アンナ
その同朋はどうなったの?
ミハイール
「残念ながら解呪方法が分かった時には、同朋は手遅れでした。」
「しかし、エリシャさんの幻視の進行段階なら、まだ間に合うはずです。」
エリシャ
まだ間に合うって、
私に残された時間はあとどれくらいあるの?
ミハイール
「同朋が同じ呪いにかかった時は、最終的に30日ほどで目を覚まさなくなりました。」
「アンナさんは最初に呪いにかかってから20日ほど経っていますので、残された時間は10日ほどだと思います。」
エリシャ
え、あと10日しかないの!?
本当に間に合うの?
ミハイール
「呪いの具体的な解き方はすでにわかっています。
10日以内に神殿にさえ辿り着ければ間に合います。」
アンナ
呪いの具体的な解き方は?
ミハイール
「古文書を解読したところ、アシュムネインにある古代神殿に行き、
その祭壇に古き印を刻み付け、短剣を突き立てれば呪いは解けると記されていました。」
アンナ
なるほど。
それなら、確かに10日あれば十分間に合いそうね。
ミハイール
「ただ、一つだけ問題がありまして・・・。」
「実は古代神殿の正確な場所がわかっていないのです。」
「古文書にはアシュムネインにあるということまでは記されているのですが、
具体的な場所は書かれていませんでした。」
エリシャ
肝心の神殿の場所が分からないんじゃ、どうしようもないわ。
なにか手がかりはないの?
ミハイール
「一つだけあります。」
「それはエリシャさん、あなたの幻視です。
幻視の中で神殿に至る手がかりがあるはずです。」
エリシャ
あ!
そういえば幻視の中で、黒ずくめの一団が村を出て、
何かの遺跡の中に入っていくのをみたかも…。
ミハイール
「おそらくそれが古代神殿です。
アシュムネインでそれと同じ場所を探し出せれば、
必ず神殿を発見できるはずです。」
エリシャ
あとは時間内に発見できるかどうかね。
KP
さて、電車はそろそろアシュートに着きますが、
他にミハイールに聞きたいことはありますか?
エリシャ
あ、そうだ!大事なことを聞き忘れてた!
ミハイールとブトルスはどんな関係だったんですか?
ミハイール
「ブトルスはコプトでも優秀な修道士でした。
私も彼とチームを組んで作戦を行うことが度々あったので、
彼のことはよく知っています。」
「お互い覚悟していたとはいえ、同朋の死というものは、
何度経験しても慣れるものではありませんね…。」
「ブトルスに報いるためにも、
エリシャさんの呪いは必ず解きますので、ご安心下さい。」
エリシャ
ありがとう。
KP
さて、他に聞くことがなければ列車はアシュートに着いたことにするけどいいかな?
アンナ
おーけーです。
KP
では、4人は17時頃にアシュートの街についた。
アシュートはナイル川に面したエジプト中部最大の都市であり、古代エジプト時代に最初に人々が定住を始めた地域。
エジプト農業の主要地域であり、市の北端には1898年に造られたアシュート・ダムがある。
ミハイール
「アシュートからアシュムネインまでは砂漠を25kmほど移動することになります。
先を急ぎたいところですが、船旅からの移動でお疲れかと思いますので、今日はこの街に泊まりましょう。」
エリシャ
おっ泊まり。おっ泊まり。
アンナ
おなかすいたぁ。
そういえば朝から何も食べてなかったわ。
KP
ミハイールは近くのホテルに部屋をとり、3人を案内しました。
アンナ
じゃあ、夕食食べに行きましょ!
エジプト料理ってよく知らないけど、どんなのがあるの?
KP
うーん色々ありますが、おすすめは”コシャリ”ですね。
エジプトには日本のラーメン屋みたいにあちこちにコシャリ屋があります。
細かくちぎったマカロニとスパゲティ、ひよこ豆と白米、
そこにトマトソースをかけた、いわばエジプトの国民食です。
人によってはエジプトに行って一番感動したのが
ピラミッドや黄金のマスクよりコシャリだって人もいるくらいですから、
機会があったらぜひ食べてみてくださいね。
アンナ
おいしそう!
じゃあ”コシャリ”を食べにいこう!
エリシャ
賛成~!
KP
じゃあ、みなさんはホテルの近くのコシャリ屋で、たらふくコシャリを食べました。
アンナ
満足満足♪
KP
そのあと特にすることがなければ、ホテルに戻って休んだことにするけどいいですか?
アンナ
いいです。
KP
では、二人はホテルに戻って休みました。
このあと、君たちはアシュムネインに向かうわけだけど、
1920年代のエジプトでは、車はまだ一般には普及していないので、
アシュムネインにはラクダで砂漠を超えて向かうことになります。
エリシャ
ラクダ?
わーい、楽しそう♪
アンナ
わーい♪
って、なんかラクダってすごいゆっくりなイメージがあるんだけど、
アシュムネインまでラクダで行くとどれくらいかかるの?
KP
ラクダの時速は約5kmなので、アシュムネインまで5時間くらいです。
ただし、真昼の砂漠は気温が50度にもなりますので、夜間の移動が基本になります。
ですので、今日は皆さんは深夜の2時に出発することになります。
エリシャ
えー、深夜2時!
でも時間が無いからしょうがないかぁ。
寝起きで眠い目を擦りながらついていきます。
KP
では、皆さんは、ミハイールが調達してきたらくだに乗って、
アシュムネインに向けて出発しました。
アンナ
ラクダに乗るのに技能判定っているの?
KP
<乗馬>技能で代用できます…って二人とも持ってないですね。
まぁ、ミハイールが先導するし、ゆっくり歩かせるだけなので、
特に判定は必要ないでしょう。
ナイル川を横目に見つつ、
4人は夜の砂漠をラクダに乗ってゆっくりと進んでいきます。
あたりは静寂に包まれており、砂を踏むラクダの足音がキュッキュッと鳴るだけで、
その音も、砂漠という静寂に吸い取られ消えてゆく。
満月が青白い光でこの暗闇の砂漠を柔らかく包んでおり、
満月に照らされた砂漠は思いのほか明るく、自分の影が地面に映るほどだった。
そんな幻想的な風景の中、4人は5時間ほど進むと、
夜明けと共に目的地のアシュムネインに着きました。
エリシャ
やっとついた~!
アンナ
いよいよね。
KP
といったところで今回はここまで。
次回はいよいよアシュムネインでの神殿の探索からになります。
ご視聴ありがとうございました。