KP
さて、前回はミハイールの案内で夜の砂漠をラクダで移動し、
いよいよアシュムネインに到着したところからだったね。
では、続きを始めよう。
エリシャ/アンナ
おー!
KP
アシュムネインはナイル川中流西岸の町で、古代名クヌム、知恵の神トトの町とされる。
プトレマイオス朝時代から古代ローマ時代にかけてヘルモポリスと呼ばれ、上エジプトの州都の一つとして栄えた。
KP
さて、これからどうしますか?
エリシャ
とりあえず街の人に聞き込みかなぁ。
街のメインストリートに行ってみます。
KP
では、街のメインストリートに行きました。ここには野菜や果物、生活用品を売る店が集まっています。
君たちがブラブラ歩いていると、果物屋の主人が話しかけてきました。
「やあ!外国人さんかい?
果物でもどうだい?安くしておくよ。」
エリシャ
あ、ちょうどよかった。
この人に神殿について聞いてみよう。
はい、アメリカから来ました。
まぁ、おいしそうなフルーツ!
じゃあ・・・、そこのオレンジを4つ頂けますか?
KP
「まいどあり!
へぇ、はるばるアメリカから来たのかい。
こんな田舎になんの用だい?」
エリシャ
遺跡の調査で来ました。
この近くに古い神殿があると聞いてやってきたんですけど、ご存じありませんか?
KP
「古い神殿?
確かに、街の北側に遺跡はあるが、
神殿は知らないなぁ。」
「町長ならもしかしたら何か知っているかもしれんが・・・。」
エリシャ
町長さんですか。
どちらにいらっしゃるかご存知でしょうか?
KP
では信用に+10で振ってみて。
アンナ
プラス補正がつくんだ?
KP
この主人はもともと旅人に好意的なのと、店で買い物もしたからね。
エリシャ
じゃあ振ります。
信用
50% + 10 → 5 クリティカル
KP
クリティカルだと・・・?
じゃあ、主人は次のように申し出ます。
「町長の家は街の中央にあるよ。
よければ案内しようか?」
エリシャ
ありがとうございます!
お願いします。
KP
では、君たちは店の主人に連れられて町長の家に着きました。
町長の家は他の家と比べて大きく、立派な造りをしています。
玄関で主人がおーいと呼ぶと、町長らしき初老の男が出てきました。
町長
誰かと思えばアフマドじゃないか。
おや、そちらの方々はどなたかな?
KP
主人は町長に君たちを紹介しました。
町長
それそれは。遠路はるばるアシュムネインへようこそ。
私はこの町の町長をやっているハサンと申します。
詳しい話は家の中で致しましょう。
どうぞお入り下さい。
アンナ
遠慮なくお邪魔します。
エリシャ
同じく。
KP
では、君たちは町長に案内され、応接間に通されました。
町長
何もない街ですが、用事が終わるまでゆっくりなさっていって下さい。
さて、私にお聞きになりたいこととは何でしょう?
エリシャ
ありがとうございます。
では、さっそくお聞きしたいのですが、町長はこのあたりに古い神殿をご存じないでしょうか?
KP
「古い神殿」という言葉を聞くと、町長は一瞬ピクっとこわばった表情をしました。
アンナ
おや?
町長
「はて、この辺りに神殿はありませんが、何かのお間違いではないですかな?」
エリシャ
うーん、ちょっと反応がおかしかったよね。
KP、町長に心理学できますか?
KP
はい、ではシークレットダイスで振りますね。
コロコロ
KP
町長の様子から、何かを隠しているのではないかとエリシャは思いました。
エリシャ
神殿という言葉に反応してよね。
神殿について何か知ってるのかも。
どうしたら話して貰えるかな。
アンナ
命がかかってるって正直に事情を話してみたら?
エリシャ
うん、そうしよう。
アンナ
町長さん、実は彼女がある呪いにかかっていまして、
神殿を見つけて呪いを解かないと
命を落としてしまうんです。
些細なことでも結構ですので、
もし神殿について心当たりがありましたら、
教えて頂けませんでしょうか?
KP
町長はアンナの話を聞いてびっくりしてエリシャの顔をみました。
「なんと…!その話は本当ですか…?」
じゃあ、町長が今の話を信じたか、
<信用><説得><言いくるめ>のどれかで振ってみて。
アンナ
じゃあ、言いくるめで。
98 ファンブル
アンナ
ファ、ファンブル…。
KP
では、町長はアンナの話を非常に胡散くさく感じたようです。
これ以降の判定は全員-10でお願いします。
アンナ
ごめ~ん!(涙
エリシャ
KP、私も信用で振っていいですか!?
KP
はい。
-10で成功すれば町長は信じたことにしましょう。
エリシャ
えいっ!
エリシャ
35 成功
エリシャ
やった!成功!
アンナ
お~、よかった!
KP
では、町長はエリシャの真に迫る表情を見て、話を信じてくれたようです。
少しためらったあと、次のように答えました。
町長
「そういうことであれば仕方ありません…、お話しましょう。」
「実は10年程前、あなたたちと同じように、この街に古い神殿を調べにきた学者の方がおりました。
その方は、この家に滞在して近くの遺跡を調べてらっしゃいましたが、
二ヶ月ほど遺跡を調べたあと、ある日、ついに神殿を見つけた、とおっしゃいました。」
エリシャ
!
では、神殿はあるんですね?
町長
「ところが…、その直後にその方は行方不明になってしまいまして、
我々も遺跡を捜索したのですが、結局その方も神殿も見つかりませんでした。」
エリシャ
町長さんは神殿を探すことが危険だと思って、話すのをためらっていたのね。
町長さん、話して下さってありがとうございます。
私たちはどうしても神殿に行かないとならないのですが、
その方について他にご存知のことがあったら教えて頂けませんか?
町長
「その方が残された手帳と本が、この家に残されています。
何かの手がかりになるかもしれません。
よろしければご覧になりますか?」
エリシャ
お願いします。
KP
町長は一旦部屋から出ていくと、一冊の手帳と黒い本を持って戻ってきました。
町長
こちらです。どうぞ。
アンナ
黒い本はなんかに怪しいわね…。
タイトルはなんですか?
KP
英語で『無名祭祀書』と書かれていますね。
アンナ
うわぁ・・・。
エリシャ
いよいよ魔道書が出たわね。
とりあえず本は後回しにして、先に手帳を読んでみます。
KP
エリシャが手帳を読むと、書かれていたことは以下の通りです。
7月8日
古文書には『トートの古代神殿』がこのアシュムネインにあると書かれていた。
神殿があるとしたらこの街の北にある遺跡の周辺で間違いないはず。
7月9日
北側の遺跡の調査を開始した。
調査の結果、遺跡の年代は古文書の記された時代と一致した。
7月16日
いくら探しても神殿が見つからない。
なぜだ?場所はここで合っているはず。
7月24日
これまでの調査に結果、怪しい場所を3つに絞り込んだ。
明日からはこの場所を集中的に調査を行うことにする。
8月5日
ついに神殿を見つけた!
明日から中の探索を始めることにしよう。
8月8日
『無名祭祀書』に書かれていた儀式を行うための
祭壇らしきものを神殿の奥で見つけた。
儀式には短剣を用いるようだが、それらしきものはそこにはなかった。
明日、もう一度行って詳しく調べてみよう。
KP
手記はそれを最後に白紙になっています。
また、最後のページには次のような手書きの地図が描かれています。
(地図)
エリシャ
やっぱり神殿はこの近くにあるみたいね。
この3つの印がついた場所が、手記にあった怪しい場所かしら?
ここを調べれば何かわかりそうね。
アンナ
あと、この『無名祭祀書』に短剣の儀式のことが書かれてるみたいね。
しょうがない、あとで読んでみる必要があるわね・・・。
KP
さて、そのこんなであたりは日が暮れて暗くなってきました。
町長は探索は明日からにして、今日は泊まっていくように勧めます。
あと、手帳と本は君たちに貸してくれるそうです。
エリシャ
わーい、ありがとうございます!
KP
えーと、部屋に行く前に、ミハイールが君たちに無名祭祀書を
明日まで貸して欲しいと申し出るよ。
アンナ
え?なんで?
ミハイール
「私は過去に同じよう本を読んだことがあるのですが、
一緒に読んだ同朋は発狂し、私も精神的に大きなショックを受けたことがあります。」
「その本も同じような禍々しいオーラを発しています。
全員が読んでそのような危険を冒すより、私が読んでその内容をみなさんにお伝えしたほうが良いでしょう。」
エリシャ
理屈は通ってるけど…。
どうする?
アンナ
まぁ、明日返してくれるならいいんじゃない?
必要ならまた読めばいいんだし。
KP
では、ミハイールに本を貸すということでいいんですね?
エリシャ
はい。ちゃんと明日返してね。
KP
ミハイールは必ず明日返すと約束して、本を受け取りました。
ではこの後君たちは、部屋に案内されました。
部屋は男女別々で2部屋です。
アンナ
じゃあ、部屋で手帳をもう少し詳しく調べてみましょうか。
KP
手帳は先ほどの内容以外は、特に気になる部分は無いようです。
アンナ
うーん、残念。
あとは『無名祭祀書』を読んだミハイールの情報待ちね。
KP
では、そろそろ夕食の時間になりました。。
ちなみに夕食は出ないので、自分達で調達をお願いします。
エリシャ
もちろん、そんな厚かましいことはしないわ。
ちなみに街の中にレストランはありますか?
KP
街に出て探してみないとなんとも言えませんね。
アンナ
じゃあ、私が探しに行くわ。
危険もないだろし、全員で探す必要はないから、
みんなは部屋で待ってて。
エリシャ
ありがとう。気をつけてね。
KP
(お、アンナの単独行動か。これはあのイベントが起こせるな。)
アンナがレストランを探しに街に出ると、
町長の家の近くに小さな食堂があるのを見つけました。
こじんまりとしていますが、人が集まっていて、
なかなか繁盛しているようです。
アンナ
お、ここ良さそう。
戻ってみんなを呼びに行きます。
KP
アンナがみんなを呼びに戻る途中、
聞き覚えのある声で、誰かに声をかけられました。
アンナ
?
誰かしら?
ダリア
やぁ、また会ったね。
元気かい?
アンナ
あ、あんたは…!
なんでこんなところに!?
ダリア
あたしらも神殿を探してここまで来たのさ。
アンナ
それで私に何か用?
ダリア
ちょっとばかし気になることがあったんで、
親切心で忠告しておいてやろうと思ってね。
アンナ
気になること?
ダリア
おまえ達と一緒にいるあのエジプト人、
信用しないほうがいいね。
アンナ
ミハイールのこと?
信用出来ないという意味では、
あんた達のほうがよほど怪しいわよ。
ダリア
まぁお聞き。ちゃんと根拠があるんだよ。
あのエジプト人、実はおまえさん達と同じアレキサンドリア行きの客船に乗ってた、と言ったらどうする?
アンナ
!?
そんなはずはないわ。
私達がアレキサンドリアの港に着いた時、すでに広場にミハイールはいたのよ?
一緒の船に乗ってたら不可能よ。
ダリア
おまえさん達、税関でえらい時間食ってたじゃないか。
慣れた奴なら賄賂を渡してすぐに入国できるのさ。
アンナ
…税関はそれで説明できたとしても、証拠がないわ。
ダリア
証拠はあたし自身さ。
客船で話した時、あんたらカルトに襲われたとか言ってたろ?
あの後、エジプト人の乗客を全員チェックしたら5人しかいなくてね。
全員の顔をしっかり覚えておいたんだよ。
多少変装してたが間違いなく奴だった。
アンナ
乗客をチェックって・・・、
なんであんたがそんなことしてるのよ?
ダリア
カルトが本当にいるなら、あたしらにとっても厄介だからね。
けど、いま大事なはそこじゃなく、あたしの話を信じるかどうか、だがね…。
アンナ
…仮にあんたの話が正しいとして、何でわざわざ教えようと思ったの?
ダリア
あたしらの目的は神殿の財宝だが、
神殿を見つけるにはどうしても短剣がいる。
一方、あんたらの目的は神殿を見つけて呪いを解くことだが、
財宝には興味がない。
なら、お互いの目的のために協力できると思わないかい?
アンナ
は、なに言ってんの。
こっちにはあんた達と組む理由がないわ。
ダリア
大有りだよ。
このままだとおまえ達、ミハイールとかいうヤツにハメられるよ。
おそらく、神殿が見つかったら、
用済みになったおまえ達を罠にかけて始末するだろうね。
あたし達と組めば、それを避けられる。
アンナ
(確かに、客船にミハイールが乗ってたとすると、あいつの話は全部嘘ということになる。)
そうなると、ブトルスの仲間というのも怪しくなり、
むしろ船でブトルスを殺したのもあいつの仕業の可能性が高くなる。
そうだとすると、今の状況は非常にマズいわね。)
・・いいわ。
ミハイールを黒と決め打ったわけじゃないけど、協力しましょう。
ダリア
そう来なくちゃ!
じゃあ、あんたらは神殿を見つけたら、あたしらに教えること。
そのかわり、ミハイールがおかしな行動をとったら、すぐに教えな。
アンナ
わかったわ。
ダリア
あたしらは町の南側でキャンプを張ってるから、いつでも来ておくれ。
KP
そう言うとダリアは去っていきました。
KP
といったところで今回はここまで。
次回はいよいよ遺跡の探索からになります。
ご視聴ありがとうございました。